富士山初登山その1からの続きです。
その①はこちらから→https://www.satesatedokomade.blog/mt-fuji-climbing-%e2%91%a0/
「河野さーん!ヘッドライトを家に忘れてきちゃいましたぁ~!」
「え~!!!???予備のライトは貸してあげちゃったし・・・・・」
「仕方ないので携帯のライトを使って登りましょうかね・・・・?」
「携帯・・・・ねぇ・・・いや、ここで売っているかもしれないよ?」
「えっ!マジですか?!」
「ヒデさーん!ヘッドライト売ってる?」
「ありますよ~。2500円ね」
(ふぉふぉふぉふぉ・・・・♡)

・・・・・というわけで無事ヘッドライトを入手できました。
これで夜中の登山も安心ですw~。
暗い気持ちが吹っ飛びました!(^^)!
では、靴紐を締めて、ヘッドライトを装備したら出かけましょうかね。
外気は案外暖かく、ぬるい風が吹いています。
小屋から一歩外に出るとかなりの人が山頂を目指して進んでいます。
ヘッドライトの明かりが山頂に向かって点々と続いています。
渋滞と言うほどではないけれど、切れ目がなく続いているのを見ると富士山はとても人気があるのだと実感します。
で、驚いたのは半数近くが外国の人。
コロナの渦中なので 日本で生活している人だと思います。
日本に来たなら一度は登ってみたくなるのでしょうね。
富士山はこういう人々に支えられているんですね。
格さん曰く今年は例年の4割ぐらいの人出だそうです。
いつもは大渋滞してなかなか前に進めないらしいのです。
さ、我々もゆっくり慎重に進んで行きます。
相変わらず急な岩場が続き、両手をフルに使って暗い夜道を登ります。
考えてみたら夜に山を登るのは初めてです。
昼間だったらひるんでしまうような急斜面もよく見えないから恐怖心はありません。
ただ空気が薄くなっているのでしょう、すぐに息が上がってしまいます。
初めて登山で富士山に挑戦するカイちゃんはかなり苦しそう。
彼女のペースに合わせてゆっくり進みます。
先を急ぐ登山者に道を譲り、時々立ち止まって息を整えます。
高度が上がるにしたがって外気温が低くなってきます。
途中の山小屋ではカップヌードルで体を温めて小休止する人が沢山います。
食欲をそそられるいい匂い~。
ガイドの格さんが持ってきてくれたインスタントカフェオレを飲んで我々も一休み。
小腹が空いたので菓子パンをかじってエネルギーのチャージ。
あまり急いで登っても山頂でご来光を待つ間がメチャ寒いそうです。
休憩中はダウンを着て過ごし、歩みを進めるときはダウンは畳んでしまう。
羽毛でできているダウンは汗や雨で濡れるとアウトなのです。
寒くなってきたらフリースやニット帽をかぶって少しづつ厚着になってきました。
8合目の一歩手前。
カイちゃんの足取りが重くなって一歩一歩が本当につらそう。
先頭はガイドの格さん、続いてアンちゃん、少し遅れてカイちゃんが登っていく。
私は一番後ろでカイちゃんの荷物を下から押し上げて少しでも重荷を減らす。
「もう少しだよ、カイちゃん頑張れぇ!」
アンちゃんがエールをおくります。
「8合目のトモエ館に来たら休みましょう、もう少しだよ」
最後の力を振り絞るようにしてトモエ館まで辿り着いた。
カイちゃん顔面蒼白で息も絶え絶え。
高度障害で本当につらそう。
ボンベの酸素を吸うも良くはならない。
「ここは標高3400メートルだよ、ここまでよく頑張った!」
彼女はこのトモエ館で休んでもらうことにした。
奥の部屋へ行き横になることに。(利用料が4000円かかり部外者は中へ入ることができない)
時刻はAM4:40 そろそろおなかも空いてきた。
・・・・と言う事で頂きます。

富士山8合目で食べるカップヌードル600円也。
「しみるなぁ~!」
ここで我々はご来光を待つのだけれど・・・・・
雲が太陽を完全にブロックしていて見ることが出来ませんでした。😞

そして上の方はガスっているよう。
太陽は顔を出さなかったけれど、明るくなってきたのでヘッドライト片を付けてストックを用意しました。
ここからは格さんとアンちゃんと私3人で山頂を目指すのですがぁぁぁ・・・・。
いきなり歩くピッチが上がったw。
結構つらいYo~💦
アンちゃんはストックを使わず軽快に歩みを進めています。
彼女フルマラソンを走るので走り込みしているんだって。
私といえば息を切らして何とかついていけるけれど・・・・キツイゼ!
9合目までは約30分で進み、雨が降りそうなのでレインウエアを着込みます。
そして休む間もなく山頂を目指します。
(え~休憩なしで進むのぉ~?(心の声))
(そ、そんなに急がなくっていいじゃなぃ!)
9合目を過ぎると急に風が強くなってきました。
今回は体調が悪くなったカイちゃんを早く下界に降ろしたいので山頂での滞在時間は短めにするそうです。
富士山の山頂は火口になっていてその周りを一周する「御鉢めぐり」が有名ですが、1時間半かかるのと天候がイマイチの為今回はなしです。
相変わらず早いペースで歩みを進めるので呼吸が荒くなります。
もう誰もしゃべっていない。
余裕ありません💦
30分ほど細い道をひたすら上って行きます。
・・・・・と思っていたら鳥居が見えて気ました!
あ、この場面テレビで見たことがある!
あともう少しで頂上じゃない?
でも、頂上と思わせてさらに登らせる山も沢山あるからな・・・・。(猜疑心)
でも富士山は鳥居をくぐるとすぐに頂上でした。
3715メートルにAM6:30に到着!
「イエ~ィ!!!」(ハイタッチ)

山頂は混雑していまして、下記の写真を撮るのに順番待ち。

写真を撮り終わったらマスク着用ね。
山頂の自撮り写真があったのですが疲労困憊のすっぴん顔&髪の毛ボサボサでとてもお見せできるものではありませんでした。m(__)m
とりあえず山頂の山小屋をのぞいてみるけれどレストランは順番待ちの列ができている。
「じゃ、下山ね~!」
おなかも空いていないので、10分で退却デス。
「早っ!!!」
なぜならガスってなにも見えないのデス。
富士山は登りも下りも一方通行。
登りは小さなジグザグで、下りは大きなジグザク

こんな砂のような小石のたくさんある急な坂をザクザクと下っていきます。

雨が少し降っていたので砂が舞い上がることはなかったけれど、かなり滑りやすい。

こんな下り坂初めてだ。
慣れない小石坂道に苦戦。
途中雲が切れているところで写真撮影

「富士山はね、100%の力を出し切って登っちゃダメなんだよ、何故なら下りがあるからね~」
今それを伝えるのですか、格さん💦
確かにそうであった。
だらだらとした長い下りが4時間以上続くのです。
山頂からカイちゃんの待つトモエ館まで1時間で下ってきました。
横になって休んでいたカイちゃん、だいぶ顔色が良くなっていて豚汁を食べて元気を取り戻していました。
記念撮影。

絶景です!
本当に高く、大きく広がる光景を目に焼き付けました。
私は疲れていて写真を撮る気になれずーーーーー💦
写真じゃこの雄大さ伝わらないからね~って言い訳。
さて、トイレ休憩などでゆっくりした後は一気に下っていきます。
登りで苦戦したカイちゃん、下りは難なくスイスイ進んで行きます。
一番後ろの私も必死についていく。
滑りやすいので注意深く進みたいのですが、そうは問屋がおろしません。
情け容赦なくザクザク下っていきます。
登りの時のようなゆっくりした休憩は一切なし。
そして下りって結構膝に来るんですよね。
私の場合は膝より母指球のあたりが痛い!

右足の母指球と親指の付け根が痛くてペースが落ちてきます。
マジ辛い!
「あと1時間半ぐらいで五合目に到着しますよ」
(あと1時間半かぁ・・・)
そんなに持ちそうもないので一度靴を脱いで靴下をまくり上げて「リガードスキンケア」をはりつけました。
気休めかもしれないけど、少しは痛みが和らぐ気がします。

8合目のトモエ館から五合目まではダラダラと結構な距離がありました。
最後の最後が緩やかな登りになるのがこれまたキツイ!
最後は先頭から大きく後れを取りましたが、11時55分に五合目の出発地点に戻って来れました。
「いやあ、本当にお疲れさまでした!!!」
昨夜の11時45分に出発してから約12時間後に到着。
ガイドの格さん、お世話になりました。
一緒に登ってくれたカイちゃんとアンちゃん「お疲れ様&ありがとうございました♡」
彼らは河口湖行のバスに乗ります。
私は新宿バスタ行のバスに乗るのでここでお別れです。
「いろいろありがとうございましたー!」
「メッチャいい経験が出来ましたぁ~」
五合目の天気は晴れ。
当日電話予約で12時30分発のバスの予約が取れました。
日差しがまぶしく、寝不足で疲れた私は目がくっつきそうになりながらバスを待ちます。
昨夜はほとんど眠れないまま夜の12時から歩き続けてきたのですから仕方ないですな。
時差ボケに似た感覚。
バスに乗ったら即爆睡!
そして夕方5時には家に到着。
明日また普段の生活に戻ります。
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日本人として一度は登ってみたかった富士山登山。
山頂での天候がイマイチだったので案外感動なく終わってしまいましたが、達成感は半端なかったです。
とにかく高い!広い!デッカイ!
まだ富士山登山を経験したことのない方、途中の山小屋に泊まれば山頂まで到着は出来ると思います。
その際はぜひともガイドさんを頼むことをお勧めします。
天候に合わせたスケジュール調整や素人には出来ない判断が必要なことがあるかと思います。
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最後に費用公開しまーす。
宿泊代 12100
交通費 5800
外食 1070
トイレ利用料 600
入山料 1000
ヘッドライト 2500
ガイド料 23000
合計 46070
最後まで読んでいただきありがとうございます。!(^^)!
See You!
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